香川県直島は瀬戸内海に浮かぶ島のひとつ。
岡山の宇野港からは30分、香川の高松港からは約1時間の船旅。
(旅に船が登場すると、旅指数が一気に150%くらいにアップしない?)
直島は2年前の夏に、ベネッセに勤める知人が予約を入れてくれ、行く予定だったところ、台風直撃で船が欠航という連絡が前日に入り急遽キャンセルした経緯がある。
その年は安藤忠雄建築による地中美術館もオープンしたばかりで、それまで直島なんて聞いたこともなかったのだけれども、それからずっとずっと気になっていた。
直島のユニークなところは、ベネッセという特定の企業が中心となり、様々なアーチストを巻き込んで「ベネッセアートサイト直島」というアート活動を展開している点だ。
バブルの頃、大企業がこぞって「メセナ」という言葉に飛びつき、明確な目的も持たずに目先の新しさだけの「文化的活動」を展開していたのを憶えている。結局どこもほとんど失敗に終わった印象がある。
このベネッセの取り組みは、1989年の直島国際キャンプ場からはじまっているそうだ。
当時はまだベネッセ・コーポレーションに称号変更前の福武書店という名前の教育出版社で「こどもは勉強だけしていればいいのではない」という観点から、経営危機の状態にあった直島のキャンプ場を買い取ったのが直島を拠点にしたはじまりらしい。
岡山に本社のある福武書店ならではの展開でもある。
ひとつの場所に時間をかけてアートをつくりあげていく。
それは直島の自然や、地域の固有の文化の中に、現代アートや建築をおくことによって、どこにもない特別な場所と経験を創造しようとする試みです。
89年からはじめたこの取組みが、今ひとつの形になり、ここから更にいろんな可能性が広がっていくように思う。
島を歩いていると海外からの旅行者が多く目に付くのも、この瀬戸内海に浮かぶ小さな島がいずれ日本の代表的なアートの発信地となる可能性を秘めているようにも感じられる。
勿論、施設はベネッセの社員の研修場としても活用されている。(これって、素敵なことだよね)
企業の取組みとしても、興味深いプロジェクトだ。
ベネッセアートサイト直島は、宿泊施設も備えたベネッセハウスというアート空間と、地中美術館、家プロジェクトの3つの柱を拠点に展開されている。
自然とアートと建築の融合は圧巻。
どこにもない景色。見たことのない風景。
でも、昔懐かしい日本の姿を垣間見ることもできる。
一泊あれば充分満喫できます。
倉敷の大原美術館(今、メイン展示は東京に来てますが、、、)とセットで行っても楽しいかと。
おススメです。
#しかし、日本もまだまだ知らない場所、面白い場所が沢山ありそうです。
他にも知られざるおススメの場所をご存知の方がいたらどうぞ教えてくださいね。
▼ベネッセアートハウス内には屋内のみならず敷地内にも様々なアーチストの作品が点在している。まあるい大理石の上ではお昼寝もできます。気持ちいいよ~。
▼地中美術館。安藤忠雄設計。地上に立ち上がる外観のデザインは避け、あえて地中に構築。内部は極めて建築的でありながら非モニュメンタル。地上にわずかに見えるコンクリートの輪郭も何十年後には木々の間に埋もれてしまうかもしれない。白い部屋の壁一面のモネの「睡蓮」は今までみたモネのどの「睡蓮」よりも印象的でした!素晴らしかった。何度も何度も位置を変えて魅入ってしまった。このモネの部屋では大理石の床を裸足でペタペタと歩いてみてください。
▼南寺(家プロジェクト)
いやあ。 「ぶっとぶよ!」とは聞いてましたがホントにぶっとびました!これは行ったひとでないと分からない。是非行くべし~。
ジェームズ・タレル、恐るべし!建築は安藤忠雄。
▼カフェもある。でも勿論あまりない。こんなところでカフェできたら最高ね。
▼ベネッセハウスのオーバル棟に宿泊。私たちはキースヘリングの部屋に宿泊。各部屋にいろんなアーチストの作品がある。
▼宿泊はオーバル棟がおススメです。安藤忠雄のシンプルな設計が朝も夜も美しい。この写真は早朝。屋上を日傘をさして散歩する女性の影が映っています。
うは~~~~
こんなところがあるなんて知りませんでした。
写真も全部素敵!!!
是非、行ってみたいです。
投稿情報: megu | 2006-08-29 22:56
宿泊もされたんですね。
天気もよさそうで何よりですね。
ボクは現地の子供とかおばあちゃんにも非常に癒された記憶があります。
直島ほどコンセプトとアウトプットの整合性が高いレベルで達成されている場所は日本では滅多にありません。ベネッセの底力を思い知りますね。
投稿情報: ジュニア | 2006-08-29 23:43
香川県キテルね~。
元住人としては嬉しい限りです。
これは行くしかない!
…それにしても姐さん、相変わらず写真上手いですな~。
投稿情報: マキロン | 2006-08-30 13:13
直島、ほんとにいいですよね。
私も今度は泊まりで行きたいです。
地中のボランティアと友だちと一緒にとで
2回行っていますが、何回も訪れたくなる場所です。
お金貯めなくちゃ!!
投稿情報: k | 2006-08-30 17:55
>meguちゃん
是非行ってみてほしい。
きっと気に入ると思います。
直島で食べたものについてはまた別途ね!笑
>ズニアさま
「コンセプトとアウトプットの整合性が高いレベルで達成されている場所」
そう、それ。
まさにそれが云いたかったのです!!!
そんでもって南寺は確かにぶっとびました。
>マキロンせんせ
キテますね~。
香川!
UDONも美味いしね~。
で、写真ですが、何処を撮っても絵になるのよねえ。これが。
安藤忠雄氏の建築がこれまた写真で撮っても美しい。
>Kさん
地中でボランティアされてたんですか?
募集しているの見ました。
いいなあ。
あのモネの大きな睡蓮の絵は本当に感動しました。
香川在住の方なら日帰りも全然ありですもんね。
気軽に、春や秋の直島も訪れてみたいなあ。
ほんと羨ましいです。
でもベネッセハウスの宿泊も素敵でしたよ~。
夜の美術館とか見れて、楽しかったです。
投稿情報: okuizumi | 2006-08-30 22:21
おっおおーー!話題の場所ですね!草間弥生さん。。。私あの水玉が微妙に怖くっていつもドキドキしちゃうんです。でも、写真もきれいにとれてて、とても読み応えのある日記ですね!行った気になれました。ありがとうございます!あ、実際いけよって!?安藤忠雄さんの、いってみたいんですよね~。
投稿情報: えがこ | 2006-08-30 22:50
>私あの水玉が微妙に怖くっていつもドキドキしちゃうんです。
なるほど~~~~。
面白い感想ですね。
草間さんは小さい頃から幻聴・幻覚が激しくて、見えるものをキャンパスに描いたのがあのドット(水玉)だった、、、なんて話も聞きますね。
あのドットは見たひとの意識下にそういう幻覚みたいなものを想起させるのかもしれませんね。
投稿情報: okuizumi | 2006-08-31 09:28