■手紙を書く。

最近、手紙を書いている。

幼馴染がちょっと深刻な病気になり療養生活を送っている。
欲しいものや、して欲しい事を聞いても「大丈夫！」「特にない～」という答え。
元々、お互いがサバサバとした性格なので、昔から女の子同士というよりは男同士の付き合い方に近かった。

だけど、以前のサバサバした感じというだけではなく、病気のせいで、投げやりになっている感じもした。

時間をもてあましているでだろう、遠く離れた大事な幼馴染（しかも、あまのじゃくな！）に何をしてあげられるかなと思い、私が読んで面白かった本を予告もなしに大量に送りつけたところ、びっくりする程喜んでくれた。（勿論、素直には喜びを表現していなかったけど）

そういえば、彼女は手紙が好きで、よく手紙やハガキを送ってきてくれたなあ、ということを思い出した。
そこには読んで面白かった本や、映画の事なんかも書かれていた。

学生時代、一人暮らしをはじめたばかりの私の部屋のポストに、彼女からの手紙を見つけるととっても嬉しかったことを思い出した。

頻繁に送られてくる手紙の内容は深刻なものではなく、いつもどーでもいい、でもなんだかちょっと洒落たことが書いてある手紙だった。（自分の部屋の前の窓枠に蓑虫が巣を作ったことなんかがイラスト入りで書かれていた）

旅行に行くと、その土地で拾った葉っぱや、彼女が暇に任せて作った意味の分からないコラージュが入っていたりして、いつも創意工夫溢れるあったかい手紙だった。
そしていつも最後には「今度、いつ帰ってくるん？」と書いてあった。

今度は私が手紙を書いて彼女を楽しませる番かな、とふと思った。

久しぶりに書く肉筆の手紙。
年賀状やお礼状以外では10年ぶりくらいの手紙。

漢字が思い浮かばない！
字が救いようのないほど汚い！
ああ、構成がめちゃめちゃだー！

パソコンで文章を書くほどには、スムーズに文章を作ることが出来ない。
時間もかかる。

でも、なんだか楽しい。

手紙を出した数日後、彼女から返事が来た。

よく見慣れた、懐かしい肉筆。
携帯のメールでのやりとりでは出てこなかった、病気への思いや、家族への感謝の気持ちが２割。
そして、いつものどーでもいい話が８割。

ちょっとジーンとして、笑って、泣けた。

私もまた返事を書く。
どーでもいい、日常の話。

お気に入りの便箋と封筒を選ぶ。
ちょっと変わった切手を貼る。
「はやく元気になれよー」と心で願いながら通勤途中のポストに入れる。

今の私に出来ることはそれくらい。

この時代にはちょっとたどたどしいコミュニケーション。

でも、手紙はいい。

（ちなみに彼女はパソコンは全くやらないので、このブログの存在も知らない）

Comments

[投稿情報: かこ]

･･･泣けちゃった。
実は私も数年前にｏｋｕちんと同じ経験をしてたんだ。
残念ながら私は親友にウマク自分の気持ちを
伝えることができなかった。
手紙っていいよね。人の温かさを感じることが出来る気がする。
･･でも難しい！って本気で思った。
書いては破り、書いては破り･･･の繰り返しだったもんなぁ。
“ｏｋｕちんらしく”が一番☆
でもこれが一番難しいんだけど(>_<)ネ。
ｏｋｕちんの温かさ、彼女には絶対届いてるよ。

[投稿情報: まー子]

手紙、いいですね。昨年亡くした友人は気まぐれのメールだけで、重い病気を感じさせない人でした。メールも届かなくなって、、、やはり、あなたの幼なじみの人のような性格でした。

今も、病気で外にでられない友人がいて、手紙に、何を書いたらいいのかわからなくて、短い手紙になってしまうのです。それも、滞っています。自分の生活に追われて手紙はメールのようには書けなくて、、。今日のおっくぼさんのブログで私も、彼女にできるだけ手紙を書こうと思いました。
手紙が届いたら嬉しいですよね。頑張ります。ありがとう。

[投稿情報: yamane]

身近な人が困っているときほど自分の無力さに気づかされます。

良くなるといいね。

[投稿情報: miyuki]

手紙　凄く嬉しかった････子供の頃に3年程入院していました。何も解らないウチに中学生になって退院した。････当時はそれなりに泣いたり怒ったりしたけど、良い思い出。････

大好きな親友と毎月の文通は嬉しかった。時代が手紙しかなかったので「普通」だったけど、記念切手も綺麗な封筒も嬉しかった。

今は「手紙」に「愛」を感じます。
今も毎月、手紙を書いているけれど「愛」････こめていたかなぁ？反省。

携帯が普及して　待つことの想像力が無くなった。
今　どうしてるかな？って　あれやこれや想像して「その人を想う気持ち」が薄れた････と。

手紙だと、想っている時間も長くて深い感じ。

大切な人　元気になって欲しいです！！
　

[投稿情報: subaru0218]

手紙ってホントに暖かいですよね。
私も最近、友人や親戚に手紙を出します。

懐妊した方に赤ちゃんの靴下を贈ると、安産のお守りになると聞いたので、先日妊娠5ヶ月に入った友人に靴下とお手紙を郵送したら、とっても喜んでくれました。
しかも、彼女は出血が止まらないため、これから緊急入院することになったと連絡をもらい、私から届いた靴下を大事に持って入院すると言っていました。
少しでも役に立てれば良いなぁ～と思いました。

okuizumiさんの幼馴染の方も、一日も早く良くなることをお祈りします。

[投稿情報: おっくぼ]

みなさま。

温かいコメントを有難うございます！
感激です。

そして、手紙って、分かってるひとにはまだまだちゃんと存在してるんだなあ、と改めて思いました。

本当に有難う！

[投稿情報: ten]

感動を言葉に表せないです。
すごく心が豊かになりました。
私、手紙って捨てられなくて、今も実家の押入れには私の人生分の手紙が入ってると思います。メールでももちろん嬉しい気持ちになったりするけど、簡単に削除できるし自主的にとっておかないとメモリがいっぱいになったらいつのまにか消えちゃうし、やはり手紙とは全然違うと思います。
もう９０歳近いおじいちゃんは、もちろん携帯もＰＣも使えないし、ついには耳が遠くて電話もできなくなっちゃったけど、手紙やハガキは相変わらずの達筆で送ってくれるんです。私は達筆じゃないから、いつも少し恥ずかしく思いながらも、おじいちゃんの見やすさを考慮して３０歳にもなって小学生くらいの大きさの文字で書いてるんです。でもこれって、手紙やハガキでしか伝えられないんですよね。
おっくぼさんのおかげで、近いうちにおじいちゃんにまた大文字ハガキでも送ろうと思いました。

[投稿情報: おっくぼ]

こちらこそ、いつもてんころちゃんの優しさに触れるたびに心豊かになります。

おじいちゃんもこんなに美人で優しい孫がいて幸せだね～。
大切にしてあげてください。
ウチは父方、母方共におじいちゃんもおばあちゃんもだいぶ前に他界。
小さい頃とってもかわいがって貰ったのに全くおじいちゃん、おばあちゃん孝行が出来なかったのが悔やまれます。
なのでおじいちゃん、おばあちゃんのいるヒトがとても羨ましい。

それと、手紙って捨てれないよね～～～。
「私の人生分の手紙」ってとてもいい言葉！
この先の人生にもこれまで通り手紙がたまっていくといいな、と思いました。