FPNのiidaクンから借りた『企画力!ビジネス・プロデューサーになる50の方法』という本を読んでいたら家具やインテリアで有名なIDEEの「R-project」というのが紹介されていました。
(厳密に云うと、IDEEの黒崎社長がビジネス・プロデューサーとして紹介されていた)
ちょっと興味が沸いたので調べてみたところ、この「R-project」っていうのは、これまでスクラップアンドビルドを繰り替えしてきた建築の世界において、古い建築物や使われなくなった空間などを「デザインの力」で再生させよう、というもの。
デザインの力で「モノ」じゃなくて「経験」と「場」を提供するんだそうです。
例えば、「R-project」の中の施策のひとつに「R-school」というのがあって、これは廃校になった学校を再生させよう、というもの。
現在、廃校になった池尻中学校を使ってこのプロジェクトがすすめられているようです。
かつて学校だった空間がお洒落なオフィスになったり、お店になったら面白いと思いませんか?
そんなもんリフォームしちゃったらそこらにある建物と同じじゃん、と思うひともいるかもしれない。
でも、多くの人は無意識に対象やモノに「ストーリー」を求めていると思うんです。
見た目だけじゃなくて背景にあるものに惹かれるんじゃないかと。
ボランティア団体なんかが地域の廃校になった学校を活用してコミュニティ作りを目指したりっていうのはこれまでもあったと思うんだけど、「IDEEという企業が再生する廃校」ってとこにおっきな意味があると思います。
ところで、IDEEはこの「R-project」を今年の7月から事業会社化したそうです。
■IDEE R-project株式会社
http://www.idee-r.com/
会社設立発表会は渋谷のプラネタリウムだったそうです。
天井に説明資料等を映したりしたんでしょうか。(寝ちゃいそうだ!)
オフィスに本格的なバーも併設。
壁一面の書籍のコーナーも設置、だそうです。
理想的~。
ストーリーを求めているのはまったく同感。その意味で、実は、IDEEのR-Projectは本質を見誤っていると思っています。オークションサイトってあるでしょう?今は単純に中古品売ってますよね。そして、購入者が書いた「出品者の評価コメント」が読めるようになっている。でもね、これって逆だと思っています。「出品者の想い出」を書くべき。モノは一物一価になるでしょうが、さらには、一物一物語になる。この辺の話はお会いする機会があれば(あるな)お話しましょう。結構長いよ、この話。
投稿情報: iida | 2003-11-29 02:34