■『東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン〜』 リリー・フランキー

旦那が買ってきたまま放置してあったリリー・フランキーの『東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン〜』を読む。
（きっかけは先週久しぶりに会ったクロちゃんに薦められたから）

ご飯を作るよりも、飲み会よりも、優先して読みたいと思う本にたまに出会う。
この本はまさにそれだった。

文章家、小説家、コラムニスト、絵本作家、イラストレーター、アートディレクター、デザイナー、作詞・作曲家、構成・演出家、ラジオナビゲーター、フォトグラファー。
リリー・フランキーはサブ・カルチャーの権化のような人で、何となく胡散臭い変人のひとり、というのが私の印象だった。
ウチの旦那はこの人のことが結構好きで、エッセイなども数冊持っているけれども、私はこの人の書くエッセイはあまり面白いと思ったことはなかった。
（とぼけたイラストはとても好きだけど）

でも、この間、不良妻の親友のきいちゃんに借りたリリーさんの短編小説『ボロボロになった人へ』は凄かった！面白かった！

やっぱりこの人は変人だ。
いや、変態だ、と思った。
ホンモノだ、と思った。

それなのに、ここにきて、この小説！

小説を読んで、ここまで号泣してしまったことは今までないかもしれない。
ぷぷっと笑う場面が、そこかしこにあるにも関わらず、常にせつない予感に満ちていた。

苦しいほどせつないけれども、愛情に満ちあふれた、どこにでもある普通の、家族の物語です。（勿論、変人ぶりも健在です）
このblogを読んでくれた方。どうか是非読んでみてください。

Comments

[投稿情報: sugimoto]

リリーさんってあの『水10』に出ているリリーさん？
なんだかファンなんだよね。そっか本も書いてるのか。読んでみよっ

[投稿情報: kuro]

よかったよかった。私も一気に読んだ。ちょっとリリー好きになっちゃったよ。

[投稿情報: okuizumi]

代表！
そそ、水10に出てるね。
是非、読んでほし～。
貸してあげる～。

クロちゃん。
また、面白い本教えてね～

[投稿情報: さなぺ]

是非是非この本を、「ハナレグミ」の１ｓｔアルバムに収録されている「家族の風景」という曲を聴きながら読んで欲しいです。
そうするとリエボーの切なさレベルはＭＡＸに達することと思います。
どこぉ～にで～もあるよぉ～な家族のぉ風景～（涙涙）

[投稿情報: 日本海]

東京タワーさっそく購入しました。
秋の夜長（といっても今日は立冬）にさめざめ泣きながら本をぬらすとしませう。感想のせますー。

[投稿情報: okuizumi]

＞さなぺさーん

ハナレグミって実は聞いたことがないんだけど、今読んでいる料理家の高山なおみさんのエッセイに「ハナレグミ」のタカシくんってのがよく登場します。タイムリ〜。聞いてみます！

＞日本海

先日はどうも〜！写真がイマイチピンぼけだったのでアップするのは諦めました。また会社帰りに寄って頂戴。本の感想も聞かせてね〜。

[投稿情報: 日本海]

姉、読んだよー。泣かなかったけど素敵な本だった。18から今までの自分に置き換えて読むところも多々。親の知らん悪いことも一杯したしな（笑）。
あんな風に自分の子供の友達とも自然に仲良くなって慕われるような母になりたいな。 苦労はみせず、子供に心配をかけないような母になりたいな。きっと苦労や心配はみえてしまうだろうけど、悟られないように明るく元気で前向きなおかんになりたいな。きっと子供は親がみせん苦労を感じ取ってリリーさんみたく素直な優しさや誠実な潔さを学んでいくんだよな。たとえプロセスでさんざん悪いことしてても（笑）。
姉はおかんの素質あるんじゃない？

[投稿情報: okuizumi]

日本海〜

そうか、泣かなかったのか！
すごいなあ。
日本海の泣くポイントって興味あるな。
（っていうか、ヒトの「泣く」ポイントって凄く興味あるよね？）

この本を読んで泣かなかったのって、決して悪い意味ではなくて「強い」んだなあ、って思います。
うーんと、、、
上手くいえないけど、泣くとか泣かないってことにポイントがある訳では決してないんだけど、私は、この本を、どこかで「ドラマ」として読んでいたのかもしれない。
勿論、10代、20代の等身大の自分と重ねながら読んではいたんだけど。

[投稿情報: 日本海]

泣く＜じーんと心あたたまるでした。どっちも同じ感情なんだけどね。友達は男前一重になるくらい泣きはらしたといってたし（笑）。
泣くポイント話は次回として（笑）。『ボロボロになった人へ』もおもろかったねー。えぐいし、シュール、思わず「フッ」と笑いがもれちゃう、それでいて物事や社会の本質もついてる。両方よか本でした。
姉、ありがとう。おもしろい本あったら教えてね～

[投稿情報: okuizumi]

「日々ごはん」はどうだった？
やっぱりダメだった？

っていうか、今の日本海は読む気分じゃないかもな。

私もわさわさと仕事したり飲み歩いていたりしたときには読む気分の本ではないかも。